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2014.03.06 | ECO35に春が訪れました

ECO35の門を入ると、沈丁花の甘い香りが漂ってきて幸せな気持ちにしてくれます。

春は香りのするお花が多いのですが、その中でも沈丁花は別格で、秋の金木犀と並び、遠くまで漂う芳香力の強さは一番でしょう。

沈丁花(ジンチョウゲ)・・・

ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属で学名をダフネオダラといいます。
ダフネ(Dphne)はギリシャ神話の女神の名前、オダラ(odora)は匂いのあるを意味します。

中国中部から南部、ヒマラヤが原産地で、中国から伝来し、室町時代にはすでに栽培されていたとされています。

沈丁花という植物名は日本でついた名称で、香木の沈香(ジンコウ)のような良い匂いがあり、スパイスの丁子(チョウジ)に似た花を咲かせるところからきています。

ECO35の森には、水仙、白梅、桜が咲いています。

水仙(スイセン)・・・

ヒガンバナ科スイセン属で学名をナルキッソスといいます。ナルキッソス(Narcissus)は、ギリシャ神話に登場する美少年にちなんでいます。

原産地は主にスペイン、ポルトガルを中心に地中海沿岸地域で中国を経て入ってきましたが、渡来の時代や由来は諸説あり定かではありません。
水仙の原種は30種ほどあり、園芸種は1万以上とも言われていますが、ECO35ではニホンズイセンが咲いています。

梅(ウメ)・・・

バラ科サクラ属で中国原産、奈良時代には日本で栽培されていました。
万葉集では、「萩(ハギ)」の次に詠まれ122首にも及びます。
万葉の時代には白梅のみで、紅梅が伝わってきたのはもう少し後になります。

花見といえば桜をイメージしますが、桜は江戸時代以降で、奈良時代は花といえば梅でした。
白梅は、紅梅より香りが強いですが、やさしい香りなので近くによって匂いを嗅いでみてください。

桜・・・

バラ科サクラ属
通称「荘川桜」と呼ばれる野生種の「アズマヒガンザクラ」が咲いています。
荘川桜は、1960年御母衣ダム建設により水没する予定地に咲いていた樹齢400年以上年のヒガンザクラです。この桜をなんとか助けることができないかということで始まったプロジェクト。高さ30メートル、重さ40トンの大木で、この大規模な桜の移植は世界的にも例がないうえ、桜は外傷に弱く、また老木のため非常に難しいとされていましたが、いろいろな方の熱い思いや知識の結集で移植に大成功!現在もきれいな花を咲かせ、岐阜県指定天然記念物となっています。